サワードゥと向き合う、ほんの少しの“私の時間”

家族、仕事、子ども、自分の人生・・・私の頭の中はいっつもフル回転。だからこそ集中する時間が必要なのです。



サワードゥと向き合う時間は、

いつも、自分と向き合っているような気がします。



普段は楽しくて、パンを焼くことが一日のごほうびみたいになっているのに、今日はなぜか、手が止まる。

気づいたら、頭の中はまだ終わっていない洗濯のことや、夕飯の献立のことばかり。



やることがたくさんある日は、心がそわそわしてしまって、

大好きなパンづくりさえ、気持ちが乗らないこともあります。



でも、そんな日でもやっぱり、私はパンを焼きたくなります。



アートクープカンパーニュは、確かに「長時間発酵」のイメージがありますが、実際の作業はどれもほんの数分。

粉を混ぜるのも、丸めるのも、模様を入れるのも、集中すればあっという間。



その短い時間、

“今この瞬間”だけに気持ちを向けていると、

さっきまでのざわざわが、すーっと静かになっていくのを感じます。




特にクープの模様を考えている時間は特別です。

あー、今回はどんな模様にしよう? この模様もいいな、でもこれもチャレンジしたい!!これは難易度高いから安全圏を狙ってこの優しいデザインにするか。いや、でもここは挑戦するか!(心の声うるさめww)



そしていざ本番。わずか数ミリの違いで仕上がりが変わることを知っているから、手を動かすたびに、ちょっと緊張して、でもワクワクもする。



焼きあがったパンは、おいしそうで、模様も自分なりにきれいに仕上がった。きっと他の人から見たら「素敵なパンだね」で終わるかもしれません。



でも私にとっては、

パンを焼くひとつひとつの工程の中に、

そのときどきの心の動きがあって

その揺れを観察しているのが、なにより楽しいのです。



今日の私のコンディションはどうだい?酵母のコンディションは?生地の具合は?などなど。


サワードゥと向き合う、そんな“私の時間”があるから、また生地を作ります。皆さんはどんな気持ちでパンを作っていますか?




——次回は、私が選んだクープ模様に込めた気持ちの話。

「ただの飾り」じゃない、模様の裏側のことを、少しだけお話ししますね。



⭐︎みなさんの「私の時間」の一枚も、ぜひ見せてください。

ぜひインスタグラムに「#アートクープのある暮らし」とつけて投稿してください。みんなでつながりましょう。




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『あれ?今日はなんかクープが開かない…』そんな日、ありますよね。