カンパーニュは“バヌトン”がないと作れない?

テーブルの上に載っているバヌトンと生地。他にも白い皿と小麦粉が載っている

「カンパーニュを焼くにはバヌトンが必須」と思っていませんか?

SNSでもよく見かける、あの籐の発酵かご。見た目にも雰囲気があり、いかにも“プロ仕様”という感じがして、めっちゃかっこいい!!けれど実は、バヌトンがなくてもカンパーニュはしっかり焼けます。

というか、アートクープカンパーニュのように模様を刻む場合は、むしろ金属製の成形型の方が都合が良いこともあります。


バヌトンの役割と「実はなくてもいい理由」

バヌトンとは、生地を入れて最終発酵を行うためのかごのこと。

通気性がよく、粉をふるっておくことで生地がくっつかず、きれいな模様が出やすいというメリットがあります。

けれど、形を保つことさえできれば、その役割は他の道具でも十分代用可能。発酵や焼成の原理は変わらないのです。


私の実体験:100均のパウンド型で焼いてみたら・・

私が作りたいのは、腰高に窯伸びしていて、ぱっくりと開いたクープ、そして美しいアートクープ(模様)がほどこされたカンパーニュ。でも少し困ったのがバヌトンのサイズです。

手持ちのものは小ぶりながらも幅があり、300gの粉量では横に広がってしまうのです。

「うーん、どうしたものか」と考えていたとき、ふと目に入ったのが100均のパウンド型

机の上に金属製のパウンド型が乗っていてそれを両手で支えている

縦8.6cm、横18cm、高さ6.3cm

試しに使ってみたら……これが意外と優秀。最初は小さすぎるのでは?と心配しましたが、腰高の状態を保ったまま低温長時間発酵ができるので、シルエットが安定。

しかも複数焼きたい時も➕100円だけで型が手に入る(うれしい)なのでコストを気にせず使えます。“家計にやさしいハードパンライフ”、ここに誕生です。

机の上にパンの生地が載っている。布が広げられており生地はその上にっている。

「型にはまっている」というよりは乗っけていると言っても過言ではない小ささ。しかしこれを侮るなかれ。

机の上に生地が乗っており、それを布が支えている。両手で布を生地に被せている

生地にある余計な水分を吸収するため布を敷きます。同時にこれが生地の横流れを支えてくれます。

机の上に布に包まれた生地があり、それを両手で支えている

完成。このまま冷蔵庫で長時間発酵です。

もちろん、「バヌトンが使いやすいわ」って方はそれでもOK!(かっこいいしね!)バヌトンは水洗いNGなので、パン焼成後、熱が残った状態のオーブンに入れれば、生地からでた水分を飛ばしてくれるのでカビを防げます。


工夫次第で十分美味しく

ということでバヌトンの代替案としては
・100均のパウンド型
・小さめのボウル
(使う時は、厚手の布か、数枚の布を敷いてお使いください。)


ポイントは生地がはみ出しちゃう?と思うくらい小さい型がおすすめ。布が生地をキュッと支え、きれいな立ち上がりが期待できます。


台の上に丸くまとめられた生地とめん棒、金属のスプーンととコップが置いてある

パン作りは道具と技術に支えられています。でも決して無理は禁物。「困ったな、持ってないなー」という時は道具の本質を考えて代替え品を導き出すのも楽しさなのかもしれません。


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